広域化・共同化で
持続可能な下水道事業へ。
技術統括本部 下水道部 部長
1993年4月入社。日本大学工学部土木工学科卒。
下水道の計画・設計業務に幅広く携わっており、特に企業会計支援や経営戦略策定に強みを発揮している。
技術統括本部 下水道部 次長
1996年4月入社。秋田大学鉱山学部土木環境工学科卒。
下水道の計画・設計業務に携わる。
東海支店 下水道技術部 次長
技術統括本部 下水道部 課長
技術統括本部 下水道部 副主任
2015年4月入社。石川県立大学生物資源環境学部環境科学科卒。
石川県立大学大学院生物資源環境学研究科環境科学専攻修了。
下水道の計画・設計業務に携わる。
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どのような課題が
あるのか?- 人口減少などを背景に、石川県内の自治体が管理する下水道事業の財政状況が
ひっ迫する傾向にあった。
- 人口減少などを背景に、石川県内の自治体が管理する下水道事業の財政状況が
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どのようにしたいのか?
- 県内の下水道管理団体(市町)をグルーピング。
市町連携を進め、下水道事業の広域化・共同化の道筋をつける。
- 県内の下水道管理団体(市町)をグルーピング。
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CSEが提供した手段とは?
どのような課題があるのか?
地方自治体が抱える共通の課題
CSEは“水と環境のホームドクター”を掲げ、長年にわたる歩みの中で、全国各地の自治体や関連団体とのつながりを深めてきた。その一つが、本社を置く石川県である。未来を見据えた県全体の汚水処理構想の策定などを支援しており、その関係から持ち掛けられたプロジェクトが「石川県下水道広域化・共同化計画」だ。
計画が持ち上がった背景には、県内自治体が管理する下水道事業の財政状況のひっ迫が挙げられる。これは石川県だけでなく、全国の地方自治体が抱える共通の課題と言えるだろう。少子化によって、2011年以降、日本は本格的な人口減少社会を迎え、年間20万人前後の人口が減り続けている。その状況に、東京を中心とした大都市圏への一極集中が拍車をかけている。地方の市町村は加速度的な人口減少に悩んでおり、その影響が下水道事業を圧迫している。加えて、各種設備の節水機能も格段に高まり、家庭の使用量も少なくなっている。
このままでは財政基盤の脆弱な地方から下水道事業が立ち行かなくなるかもしれない。それを食い止めるための一手が、下水道広域化・共同化計画である。
どのようにしたいのか?
連携を図り、広域化・共同化を推進
現在、下水道を管理・運営し、維持していく事業は全て、自治体に任されている。しかし、そのためには時間も労力も必要であり、人手不足が深刻化する中にあって、一つの市町でカバーするには限界がある。そこで、近隣のいくつかの自治体をまとめ、エリア内の業務について市町を超えて統一することで事業を効率化するのが、下水道広域化・共同化計画のねらいだ。
同計画に関して、CSEはスタート段階から関わっており、広域化・共同化の可能性調査、計画を実行するにあたっての各種施策の比較検討から着手。石川県内を奥能登、中能登、金沢市を中心とした県央、加賀の4ブロックにグルーピングし、ブロック内の市町の連携を深め、合意形成までを担当した。
CSEが提供した手段とは?
長期的な視点でプロジェクトは進行中
広域化・共同化によるスケールメリットは大きい。今後も人口減少が止まることは考えにくく、下水道事業の抜本的な改革は避けられない。長い目で見れば、広域化・共同化の流れは誰もが理解している。とはいえ、市町の人口や財政などの実情は、同じ県内・ブロック内であってもさまざまだ。「計画を一刻でも早く実現したい」「まだ急がなくても大丈夫」など、計画に対する姿勢にはどうしても濃淡が出てしまう。
計画を進めるにあたってネックとなったのが、ここである。CSEは、この問題を解決することに時間を費やした。羅針盤の針が同じ方向を示していなければ、到達するゴールは定まらない。自治体間の合意形成をしっかりと図っておくことが、プロジェクトの成否に深く関わってくる。
CSEは事前の事業調査を綿密に行い、広域化・共同化の事業モデルをいくつか策定。それぞれの事業モデルの比較検討を重ね、市町にメリットを分かりやすく明示した。さらに、県内の各市町で開かれた個別検討会で、全国の先進事例を紹介したり、関係自治体の議論をサポートしたりと、一歩ずつ計画への理解・浸透に努めた。
そんなきめ細かなステップを経て、2022年3月、石川県下水道広域化・共同化計画は実を結んだ。今後、この計画に基づき、各ブロックで事業の効率化が順次、進められていくことになる。「計画はソフト・ハード両面があり、10年、20年先まで見据えた息の長いものになります。着実に進められれば、年間数千万円単位のコスト削減が可能です。効率化によるサービス向上も期待できます」と語るのは、同計画を統括した大津賀聡下水道事業部長だ。下水道は人々の快適な暮らしを支えるライフライン。CSEはこれからもホームドクターとして、未来に視野を向けた地方創生に全力を傾けていく。
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CSEのプロジェクト
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